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生得的欲求

欲求を先天性と後天性に分類し、先天性の欲求について整理してゆきます。
先天性の欲求は生まれつき持っている(実装している)欲求という意味合いから、以降、「生得的欲求」と呼びます。 いわゆる「生理的欲求」ですが、言葉からイメージしやすくするために、「生得的欲求」という文言を使っていきます。

ひとまず、生得的欲求にはどんなものがあるのか簡単に一例をあげておきます。

食欲 : 視床下部の血糖値を管理する部分において、血糖値低下を感知すると、この欲求が高まります。
排便・排尿 : 大腸や膀胱からの圧力情報を感知すると、この欲求が高まります。
体温調整 : 体温調整中枢で体温を感知しており、体温の上昇/下降によりこの欲求が高まります。
など・・・

食欲

これらの生得的欲求を個体が生まれつき持っているとした場合に、それは個体のどこに保持されているのでしょうか?

この答えは簡単ですね。個体のうち、行動の指令を出す部分は脳です。AICoreもこれに則り、生得的欲求の存在位置は、AICore内に 持たせることとします。

では次に、「快楽」について検討してみましょう。
生得的欲求の不満状態を解消する物質はどこから生まれるのでしょうか?
これは「仮説による検討」の章(動作発生源-参照)で説明した通り、生得的欲求の状態を不満状態にしたり、 満足状態にするのは体から発生している物質になります。 ただ、生得的欲求の解消により快楽が発生することってあるのでしょうか?というといかがでしょうか?

そんなこと経験上ありませんよね?

え?そうなの?美味しいご飯を食べたら、快楽を感じてますよ?という方もいるでしょう。我々もそうです。
ただ、よく考えてみると、その快楽は、生得的欲求の解消により、快楽がもたらされているのでしょうか?
例えば、美味しいご飯と美味しくないご飯の両方を食べた場合、美味しくないご飯を食べて快楽は感じないけれども、 食欲は収まりませんか?その他のケースでも同様に、快楽無しでも欲求は解消されますよね。
また、この逆のケースを考えてみてください。凄くお腹が空いているときに、少しだけ美味しいご飯を食べた場合、 美味しいという快楽はあっても、食欲は収まりませんよね? と、このように考えると生得的欲求に限って言えば、欲求の解消という処理プロセスはあっても、 快楽を得ることで生得的欲求を解消している訳では無いという仮説を立ててみたいと思います。

では、生得的欲求の定義を以下として進めます。

欲求の発生源 欲求の存在場所 欲求発生・解消のプロセス 快楽の有無
AICore本体に存在し既存インストール済み AICore本体 既存インストール済みの欲求。 外部環境とAICoreの中間に位置する部分の機械(手足など)から発生するAICore操作指示物質(ホルモン)により欲求が調整される。 AICoreのBody(体)がAICoreを操作するイメージ。 快楽などの累積する情報(次章以降に説明)によるものではなく、IFから発生するホルモン物質により、ダイレクトに欲求の状態がコントロールされる。 その為、突然の欲求の解消や発生が現れる。





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