間引きによる抽象化(簡略化)
ここまで、実行条件の抽象化を行うことで、欲求を抽象化することを説明しましたが、同様に欲求を抽象化することで、実行計画を抽象化することも可能です。
どちらも2つ以上からなる実行条件や欲求から共通要素を取り出すことで抽象化できますが、もう一つの抽象化方法についても説明しておきます。
ここで取り上げるのは、「間引き」による抽象化です。
間引きによる抽象化は、つまりは情報の欠落であり、情報欠落による簡略化であると言えます。
同一視は抽象化に似た側面を持ちますが、あくまでも、同一視は近似値の判定であり、抽象化は情報欠落(共通要素の取り出しや情報の間引き)であることを意識してください。
同一視で「同じ」と判断する事と抽象化で「同じ」と判断する事は、同じという結果であるものの、その判断過程は全く違うことになります。
それでは情報の間引き方について検討を進めます。実は、情報を間引くだけであれば2つの欲求や2つの実行計画を用意する必要はありません。
一つの欲求や実行計画の中で、連続する変化の乏しい情報を欠落させることで情報を間引く事が可能です。
例えば、欲求の場合、時間ごとに発生する同種の矩形や色が一つの欲求に複数存在すれば、それらの実行条件は間引き対象になります。
欲求内の情報を間引く際、間引き対象となる欲求の実行条件の値をfrom Toとする事で抽象化します。
例えば、連続する入力刺激が黄色信号2個と赤信号2個の場合、黄色信号と赤信号を一つずつにfrom toに間引きして抽象化します。
間引きでは、アハ体験のような連続する近似値によって作られる刺激を欠落させ、類似しない2信号(刺激)が残ります。前章の共通要素を抽出して抽象化する機能では、
初回の一回の経験のみで抽象化を行う事が出来ませんでしたが、情報欠落による抽象化では初回でも抽象化が可能で連続しない情報を残す為、
特徴を捉えた抽象化が出来、機能が棲み分けられています。
共通要素抜き出しによる抽象化は精度の高い抽象化欲求(対応範囲が狭い)を生み出す為、間引きによる抽象化欲求との利用優先度付けは必要です。
また、実行計画においても同様で、連続する欲求のうち、変化の乏しい欲求を纏めて一つの抽象化欲求に置き換えます。
また、抽象化欲求は具現化された欲求と包含関係があるものと見れます。この関係は検索時の優先順位にもなり、その優先順は、具現化した欲求>抽象化欲求と表せます。
具現化した欲求を検索する事が出来なければ、紐づく抽象化欲求を検索するという具合です。
欲求も計画もどちらも抽象化が存在し、それぞれ具現化した欲求及び具現化した計画に紐付きます。
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