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余韻

人間が余韻を感じる場所はどこでしょうか?脳でしょうか?
余韻には、「快楽の余韻」と「刺激の余韻」があると考えます。我々は、いずれも余韻が残る場所は脳では無く、 ボディであると推察しています。

短絡的に考えると、快楽を受けた時に、快楽を受けた部分のボディを部分的に分離して、 余韻が残るかどうかを検査すれば分かることですが、この方法は人間として倫理的な問題をはらんでいるかとから、実験することはできません。
ただ、人工知能の機能面から考えれば、快楽や刺激を受けた部分のボディを分離した後も、 快楽や刺激が余韻として残り続けるのは、都合が悪いものです。 快楽や刺激の発生源となるボディを分離した時に快楽や刺激が無くなる方が、AICoreを搭載した個体に異変が起きたことを即座に感知でき、 事実とも一致し、合理的と言えます。

上記より、原則、余韻はボディにより発生し続けた刺激、もしくはボディにより発生し続けた快楽が、 AICoreへ向かって信号を送り続けている状態であるとして設計を進めます(ただし、社会的快楽においては特殊な為、別章にて説明します)。

また、刺激の余韻を機能の一部とみて、余韻ありきで機能するボディもあります。
例えば、人間でいうところの、目と耳と同等の機能を実装する場合、この余韻を意図的に実装する必要があり、 目や耳と同等の機能実現に必要不可欠であることに注意する必要があります。 (なぜ、余韻が必要となるのかは、自意識に関する章で詳しく説明予定です)

目や耳については、記憶関連の書物などでよく語られている感覚記憶というものがあり、 ボディ上でも 、わずかな時間ですが情報(刺激)を残すこととして知られています。 つまり余韻として残り情報が揮発するまで時間がかかるボディが存在することを意味しています。

人間の感覚記憶で知られている部位は、まず、目で、アイコニックメモリー(iconic memory)と言われ、 約 0.2~ 0.5 秒程度の情報(刺激)が保持されます。 また、耳で、エコイックメモ リー(echoic memory)と言われ、 目よりずっと長く、5秒程度耳に残るとされています。

また、この感覚記憶の存在は、 時間差によるボディ上のデータの合成が可能であることも意味しています。 データ合成処理については、また、別章にて説明します。




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